「わたらせ座」の二人は普段なにをしているのか? ② 全休さん
両毛を拠点に活動する「わたらせ座」の全休さんと寶楽さん。
二人で活動する「わたらせ座」以外にも、それぞれ各地で独自の活動を展開しています。
今回は全休さんの近況をご紹介します。
金沢で「モダン狂言会」を開催
2026年5月17日、石川県金沢市の白鷺美術にて「モダン狂言会」が開催されました。
出演は全休さん(河田全休さん)、由谷鈍行さん、そしてピアノの増崎陽介さん。
会場となった白鷺美術は、金沢市内にある落ち着いた雰囲気のギャラリースペース。今回の公演では、その上品な空間を活かしながら、「金沢の大人の夜の狂言会」をコンセプトに、古典から創作まで幅広い作品が上演されました。


古典から創作まで
当日の演目は、
- 古典狂言『仏師』
- 習作『Dear Charles, or a sketch of 2026』
- サラリーマン狂言『現代狂言集Ⅳ-しびり-』
の三作品。
『仏師』は、仏像を求めて都へ出てきた男と詐欺師とのやり取りを描く古典狂言。
一方、『Dear Charles, or a sketch of 2026』は、チャップリンの無声映画に着想を得た実験的な作品で、台詞を一切使わず、ピアノ演奏と身体表現のみで物語を紡ぐ無声狂言です。
さらに『現代狂言集Ⅳ-しびり-』では、古典狂言を現代のサラリーマン社会に置き換え、仕事をさぼろうとする会社員の姿をユーモラスに描きました。
全休さんより
白鷺美術さんの上品な雰囲気を大事に、「金沢の大人の夜の狂言会」というコンセプトのもと、古典から創作まで選りすぐりの作品をお届けしました。
ピアノ伴奏に合わせて無声で上演する狂言など実験的な取り組みもありましたが、子どもさんの笑い声にも包まれた温かい公演となりました。
狂言の可能性を広げる活動
全休さんは、京都を拠点に活動する狂言ユニット「オフィスKAJA」の中心メンバーとしても活躍されています。
古典狂言だけでなく、
- 現代を舞台にした「サラリーマン狂言」
- 各地域の歴史や文化を題材にしたご当地狂言
- 即興狂言
- 他ジャンルとのコラボレーション
など、狂言の表現を現代へ広げる取り組みを続けています。
今回の「モダン狂言会」も、その挑戦の一つ。古典芸能の伝統を大切にしながら、新しい表現にも積極的に挑む全休さんらしい公演となりました。


